ユース年代のサッカーはどこに向かうのか?


2大会前に野洲が優勝した時、多くの人に衝撃を与えた。決勝戦の下馬評では、 圧倒的に鹿実が優位だった。翌年以降、パワーサッカーに押されてしまうのではないか。 私共ジュニアユース年代の指導者が心配したのは、このような面白さを表現していくチームが、 毎年勝っていくことは難しいのではということだった。今回の流通経済大柏は、 まさしくその心配を払拭して余りあるチームだった。技術の高さ、面白さがクローズアップ されているが、野洲同様このような大会に「気負い」はない。これまでもお伝えしてきている通り、 世界ではプロで活躍していて可笑しくない年代であり、「遊び心のある」プレーをピッチで 表現できる選手が日本にも多数出てきたということだろう。メディアの話題としては少ないが、 本田監督率いたこれまでのチームの中で、ディフェンス面でも過去最高のチームだったと誰もが語る。 習志野・八千代・市立船橋と千葉県を牽引してきたチームに流通経済大柏が強烈に 加わっていくことになる。それはまた、他のチームの精進を生み県全体のサッカーの質が 上がることだろう。千葉県は、残念ながらサッカー王国ではない。全日本ユースと選手権を 制した流経。インターハイを制した市船。ここ20年を振り返ると、習志野、八千代の牙城から、 出てきたのは市船と流経だけで、更に複数チームの台頭を望む声が多い。 全国に視野を広げると私立全盛期の時代に入りつつある。千葉県内も、グランドを人工芝化 するチームが増え、これから数年私立の動向に着目したい。生徒獲得のために生き残りをかける私立。 新人戦を制した八千代、戦略の練り直しを迫られる市船等を筆頭に公立高校の「生きざま」を 見せてくれるチームにも期待しよう。ピッチ内の誰を見ても「ワクワクするサッカー」と 「力強くて速いサッカー」と「どちらにも分類されないサッカー」に選別されていくことだろう。 他県では、選手の進路が少しJユースに偏りかけていたこの時期のこの内容には、 囁かれているユース年代の再編にも影響を与えることになるのではと思う。 私が小さい頃憧れていた高校も久しぶりに出場していたが、かなり厳しかった。 逆に、京都府代表の久御山や宮城県代表の宮城工業にも興味を持った。今年のJのユースチームから 誰一人としてトップに上がらないチーム内でも、組織と人の刷新が囁かれている。 「恥ずかしくて自分から辞めないのか。」と外国人のコーチは言う。先日県内で行われた カンファレンスでも、千葉県はサッカー王国と口にしている人がいる。Jユースしかり、 高校サッカーしかり、一部の結果に浮かれている場合ではない。残念ながら、生きの良い若い 指導者が皆無と言ってよいユース年代の千葉県。十年以上前から人の行き詰まりが予想されていた。 特色のある県外のチームにどんどん足を運ばせ、研修する必要がある。自分が取り組んできたサッカーや、 赴任したチームの上塗りをお手伝いするだけでは厳しい。流経に感化され、多くのチームが 「個人の成長」と「チームの特徴」を磨く努力をして欲しい。千葉県が、少しでも変化することを期待したい。

                                    (熱血)