「みんなが知らないことに、もっと誇れることがある」


 先日、事務所に山崎君が尋ねて来た。彼は習志野高校出身の5つ位年下? 尚志高校(福島県)の仲村浩二監督や私共のコーチを務めている佐藤と高校の同期。 彼の第一声は次のような言葉だった。 「青森山田の野間君の活躍良かったですね?どう思ってるんですか?」。 彼には次のように伝えた。 「青森山田の躍進で、野間涼太の名前をテレビや雑誌で知る人が増えた。 彼はジュニア時代、藤崎SCに所属し大切に育てられた選手である。 私共のスクールに通っていたこともあり、ジェフのセレクションに引っかからず、 ジュニアユース年代では私共のチームに縁があった。中3の時、彼には関西や Jユースチームからも話があった。そしてなにより当時無名だった山梨学院大付属からも 好条件でオファーを受けていたことを知る人は、ほとんどいない。 学院には、全く名前はあがらなかったが常にアップをして出番を待っている水上がいた。 スピードはレギュラーほどないが、技術が高くタメをつくることのできる選手だった。 野間や水上と同じ代には私どもの誇れる選手達がたくさんいる。八千代で選手権に出場した 伊藤・宇田川・山本。県決勝で敗れはしたが、習志野で2年からレギュラーを取った都川。 都川は私共のチームではサブメンバーだった。春に接触プレーで内臓の一部摘出手術を する大怪我をし、選手権前に復帰した市立船橋のGK有冨。彼も私共のチームでは サブメンバーだった。VIVAIO船橋05で3年間頑張ったサッカー小僧の百合草は、 柏日体高校で2年からレギュラーとなり3年では大所帯のキャプテンを任された。 同じく05で3年間活動した阿部は、渋谷幕張に入学し2年からレギュラーを取りキャプテンを務めた。 八千代松陰のキャプテン喜多島も私共のチームの卒団生だ。幕張総合の宮崎。今後更なる躍進が 期待される東京学館浦安には伊藤。最近力をつけてきた船橋北には、斉藤・菅野・長妻・山本・渡辺。 柏南には、体は小さいが技術で周囲を唸らせた岸がいた。かえつ有明の厳しい練習に耐えた河合と堀野。 体調を崩してプレーヤーから離れた藤田。私どもの耳に入らなくとも、その他のOBもそれぞれの チームで精進したことと思う。メディアに取り上げられることよりも、私共には誇れることが別にあるんだよ………。 」

そしてもう一言。多少注目を受けたからこそ、組織にとってはピンチだという認識でいることを伝えた。 こんな時の後が一番慎重に歩んでいかねばならない。私共のチームに入ったら、あのようになれると 勘違いするような保護者が来たらたまったもんじゃない。力量のないチームから、たまたまメディアに 取り上げられる選手が出ただけのこと。そんな時こそ、若手を引き締め、勘違いできることは何もない事を スタッフミーティングで徹底したと伝えた。「良かった。本音が聞きたかったから。」と山崎君。 色々な話が出来た有意義な時間だった。

先日、特色化受験の発表があった。私共のチームから県立千葉・県立船橋・八千代高校等の合格者が出ている。 私立では慶応義塾の合格者も。小さなこと1点にとらわれていては、この年代の本質を見落としてしまう。 野間の件で「良かったですね」という言葉は多くの方にいただいた。一歩踏み込んで私の本音を 聞いてくる人はほとんどいない。 私共にとっては、小さな小さな1ページ。彼にとって長い人生の糧にして欲しい。そして、 彼の同期やVIVAIOの後輩たちはどんなことでも構わないから、負けたくないと思い続けて自分の可能性を広げて欲しい。 公立受験に向けて頑張っている3年生の仲間達、あと数日で本番だ。スタッフ一同良い結果が出るよう祈っている。