「ジュニアと違い誤魔化しのきかない年代です!」


 一番胸の痛む季節であるセレクションの時期になった。自チームに来たらバラ色のサッカー環境があるようなホー ムページも多い。現時点で可能性の高い選手が欲しいのは、チームとして結果を残したいと考えているからだろう。 現中1と縁があって1年の半分である6か月が過ぎようとしている。自分のチームの選手を冷静に見つめ直す機会があるのだろか?入団した時と課題が変わってない?少し背が伸びた?少しスピードが上がった?…。現時点で可能性の高い選手をあずかっても、果たして選手の為になる環境なのか真剣に考えた方が良い 。 そのような環境ではないのに、装って可能性の高い選手を取るのはまずいでしょ。選手の将来の為にも。

 小学6年生は、いろいろなチームの体験を経験した方が良い。早い段階で1チームに決めて動くのは如何なものかと思う。まずは、中1のトレーニングに参加すること。大切な事は、トレーニングに参加したり、ゲームを観てAチームのレギュラーではなく、サブやBチームの選手を観ること。その取り組む姿勢や技術・判断で、チームの拘りが分かる。レギュラーがそこそこ出来るのは当たり前のことで、参考にしてはいけない。多少運動能力があって、ボールを扱えるのは当たり前、チームを感じる上では全く評価の対象とはならない。大切なのは、サブやBチームが何に拘って日々を取り組んでいるのか。何年も前からこの時期に、この場でお伝えしていること。

 この夏以降、大変悲しい場面に遭遇している。「これは本当にまずい」「これは、ジュニアユース年代のクラブであってはいけない」という場面に何度か遭遇した。「ジュニアやU−13でしっかりやってくれているから、U−14では何もすることないですよ。」と、のたまわったコーチがいる。この世の終わりであり、サッカーコーチ(勿論サッカー指導者には値しない)の存在意義をおとしめている。その言葉の通り、ただ面倒を見ているだけで何もしていない。本当に酷い。ジュニアユース年代の夏を2回超えた可能性のある選手が何人もいるのに、彼らの可能性を半分も引き出していない。私も、ちょっとは知恵のついた年齢なので社交辞令を持ち合わせてはいるが、あまりの酷さに言葉を失った。こんなチームが出没し出しているとは悲しい。U−13、もう既に6か月が経っている。いったい何に拘って取り組んできたのだろうか?数ゲームの間、一生懸命探したが何一つ見つけることが出来ない悲しい1日も体験した。上手い下手ではない。何に拘っているかが知りたかった。点が入れば、観に来た相手の親が喜んでいる。この基準でお金をいただいて良いのか?会費を取るに値するのか?サッカーコーチとは?クラブとは?そのようなものなのか?真剣に自問して欲しい。若いだけでは済まされないはずだ。そのようなコーチが年数を重ねるとなおさらたちが悪くなる。そんな人間を何人も見てきている。若いうちに自分で気づかなければならない世界なのだ。この世界、誰からも厳しいことを言われない若造が、大切な時期の選手に携わる。その責任の重さを感じる為にも、県外の兵(つわもの)に触れる機会を求めて欲しい。ゆるい環境では、個人の成長もないし、組織としてマイナスのスパイラルから脱却することは難しい。

 ジュニア年代は結果を求めれば、いくらでも大雑把に進めることが出来る。結果に群がる保護者が集まり、結果によって一喜一憂する。「ウサギさんグループ」のように、それをステイタスにすることは簡単な事である。私達は先で逆転する「カメさんグループ」なのだ。ジュニア年代に取り組まなければならないことは山ほどある。ジュニア年代で結果を求めて保護者が勘違いしないようにしなければならない。ジュニアユースは更に「カメさん」で進まなければならない。ジュニアユース年代の3年間は、日本のサッカー環境において「最後の育成の時間」に等しいことを、ほとんどの保護者が知らない。ジュニアでも結果を求め、ジュニアユースでも結果やJなどのチームステイタスにしがみつくから、「ウサギさん」グループだと言っているのだ。「カメ」のように、慌てず1歩ずつ着実に力をつける道をどうして選ぶことが出来ないのか?保護者のエゴだと10年も前からこの場で言ってきた。特に、ジュニア年代で多少やる選手は、いろいろなチームに触れてから進路選択した方が良いとアドバイスしておく。ホームページの内容や名前で判断しない方が良い。3年間やり続けるための場所を、自分の目で何回も確かめた方が良い。前述した、あまりにも酷い話が現実に出てきているからオブラートに包みながら注意喚起している。

 数年して、そしてユース年代になって「痛恨の後悔」をしても、後戻りできないことを何年も前からお伝えしている。 小学6年生の選手と保護者が、この機会に様々なチーム環境に触れて、いろいろな事を真剣に考え、決断する時期になることを心から願っている。